AMX-004　　キュベレイ

「アクシズより舞い降りた美しき女神」

キュベレイは１年戦争時、NT兵器であるエルメスの発展型として開発されたMSである。
この機体を乗りこなすには高いNT能力が必要であり、実質的にハマーン・カーン専用機となっている。
この機体が完成するまで、様々な試作機が存在していたが詳細は不明である。
小惑星アクシズ、１年戦争より逃げ延びたジオン軍の一部が拠点として駐留しており、
窮乏生活を続けながらもMSとNT関連の技術を最優先として、
ガンダリウム合金の精錬やファンネルシステムの手法を確立させる。
また幼い頃から高いNT能力を身につけていたハマーンへのNT研究を行うことにより、
このMSを作り上げたと言って過言ではない。実際はエルメス２号機の扱いとなっている。
後に開発されるネオジオン軍のファンネルシステムの基礎を確立した機体でもあり、
キュベレイＭＫ−�Uや量産型キュベレイ等、ＮＴ能力に特化した機体の開発にも大きく影響を与えている。
主なパイロットはハマーン・カーンである。
彼女はキュベレイ開発後に強力な機体が開発されても、扱い慣れたこの機体を乗り続けていた。
最後はジュドーの搭乗するＺＺガンダムとの一騎打ちに敗れ、機体とともに命を散らした。

ハマーン・カーン。
マハラジャ・カーンの娘としてアクシズにて育つ。
幼少期からNT能力が格別に優れており、その兆候は７歳の時よりみられたという。
純粋かつ純朴な少女であったハマーン自らがもつ恐ろしい力であるNT能力を、
ジオン軍のエースパイロット「シャア・アズナブル」をみてNTの将来に光を見いだす。
ザビ家崩壊の後、憧れのシャアとアクシズにて出会い、彼と数年を共にする、ハマーン１４歳のときである。
その後どのような過程を経てシャアがアクシズから離れ、クワトロとしてエゥ−ゴに参加したのか定かではないが、
このハマーンとの生活にピリオドをうったのは事実である。
再びシャアの前に現れたのは、キュベレイというMSでファンネルを操り、アクシズの軍隊を率いるハマーンであった。
クワトロ（シャア）の百式との激戦からも見てとれるように、彼女のシャアへの態度は憎悪に満ちていた。
ハマーンの操るキュベレイは圧倒的であり、クワトロの百式は追い詰められ捨て身の戦法
（戦艦内にてエネルギー設備にバルカンを発砲）による爆発により行方をくらます。
何度もハマーンは自らのもとに戻るよう説得するが、シャアは最後までそれを拒んだ。
そこまで拒むシャアには何か意味があったのだろうか？（←ザビ家の延長は嫌？最終的には自分がネオジオンの総帥となる。）
爆発を避けて脱出したハマーンはつぶやく、「シャア・・・私ときてくれれば・・・」この一言からもシャアを必要としていたのであろう。
その後、ハマーンはザビ家の生き残りとしてミネバを即位させ、ネオジオン軍を率いて地球に宣戦布告する。
あと一息というところで、グレミー・トトによる反乱により軍が内乱状態となり、そこを連邦軍に突かれネオジオン軍は崩壊。
ハマーンは自らキュベレイに乗り込み、NTである少年ジュドー・アーシタの乗るZZガンダムとの決戦によって倒される。
その若さで彼女は何を思い死んでいったのか。。。あまりにも悲しい結末である。
シャアという存在もなく、頼る者もなく孤独との戦いから開放されるためにはこれしかなかったのだろうか、、、
そもそもネオジオン軍を率いて立つ姿すら私は疑問に思う。
彼女は自らの野心や野望のために人の上に立ちたいと考える人物ではないからである。
ネオジオン軍で世界を統一し、来るはずのないシャアを迎えようとしていたのかもしれない。